腹部超音波検査は、体に負担が少なく、さまざまな臓器を調べることができる大切な検査です。
正確な結果を得るためには、被検者(患者)であるあなたのご協力が欠かせません。検査を正しく受けて、より正確な検査結果を受け取りましょう!
この記事では、検査を受ける前にお願いしたいことや注意点をわかりやすく解説します。
検査の流れ(初めての方も安心)
腹部超音波検査の大まかな流れは次のとおりです。

リラックスして臨んでくださいね!
- ベッドに仰向けになる。
- 上半身は服を胸の近くまでまくり上げ、下半身は腰骨あたりまで下げる。
- プローブ(機械)を直接お腹にあてて観察。
- 息を吸ったり吐いたり、体の向きを変えながらの検査。
- 約10~15分で検査終了
- お腹のゼリーを拭き取って終了。
- 次の場所へ移動。
検査前の4つのお願い!
「食事」に関するお願い

できるだけ絶食でご来院ください(理想は食後6時間以上)
理由は?
- 食後はお腹に空気が溜まりやすくなるが、超音波は特性上空気があると観察が難しくなります。
- 胃の中に食べ物があると、それが邪魔をして画像が不鮮明になります。
- 胆のうは食後に小さくなり、十分な観察ができなくなります。
※胆のう内の胆汁が食後排出されるためしぼんでしまう。
・食後だと「見えづらい臓器」が多くなってしまいます。
・可能な限り、検査までは絶食をお願いします。
「トイレ」に関するお願い

可能な範囲内で、トイレは検査後まで控えてください
理由は?
- 膀胱に尿が溜まっていると、超音波でよく見えます。
- 排尿してしまうと膀胱だけでなく前立腺、子宮、卵巣等も観察が難しくなります。
※先程の胆のうと同様に袋状のものになりますので、排出してしまうとしぼんでしまいます。
ただし、無理はしないでください!
溜まっていると見やすいならいっぱい我慢した方が良さそうですが、デメリットもあります。
「服装」についてのお願い

上下が分かれている服装(セパレート)でご来院ください
NGな服装例
- ワンピース
- つなぎ
- 上下一体型の下着
理由は?
- 腹部超音波検査では上腹部と下腹部両方を観察します。
- 機械を直接肌にあてて検査するため、服をまくりやすく、肌が出しやすい服装が必要になります。
※「肌」に直接あてて検査するので、洋服だけでなく下着も上下一体型のものは避けてください。
「来院時間」についてのお願い

時間に余裕をもってご来院ください。
〇検査予約時間=検査開始時間
✕検査予約時間=来院時間
理由は?
- 受付や準備に時間がかかる場合があります。
- 検査全体の流れがスムーズになります。
- 他の予約患者や当日急遽検査が必要になった患者にも影響します。
- 不安を取り除いてあげたり、病気を見つけてあげたりする事ができる検査なので1人でも多く検査をする為です。
※施設によっては30分前来院をお願いしている場合もあります。
遅くとも10分前には来院をお願いします。
まとめ(協力をお願いします!)
被検者(患者)へのお願い4つのポイント
✅ できるだけ絶食で来院(食後6時間以上)
✅ 無理のない範囲でトイレを我慢
✅ 上下が分かれた服装で来院
✅ 検査予約時間の10分前までに来院
検査は「協力」がカギ!
検査に限らず「医療」は特に、する側とされる側お互いが協力しあわなければベストにはなりえません。
検査をする側は常に勉強をしてアップデートを繰り返し、自分の100%の知識と技術を提供する様に心がけてください。検査をされる側は事前説明や検査中の指示、結果説明などとにかく話をしっかり聞く様にお願いします。

より良い検査をスムーズに行うため、ぜひご協力をお願いします!