放置していませんか?

「内視鏡検査も超音波検査も受けて消化器の異常なし。と言われたけど背中が痛いのが続くな…」
そんなときに考えられるのが、整形外科的な背中の痛み(筋骨格性背部痛)です。
長時間のデスクワークや運動不足、加齢などによって、背中の筋肉や関節、神経に負担がかかり、痛みが起こることがあります。
本記事では、整形外科的な背中の痛みの原因・検査・治療・予防法を簡単に解説します。
背中の痛みは「整形外科的」な原因が多い
背中の痛みの中でも、内臓疾患ではなく筋肉・骨・関節・神経などの異常によるものを「整形外科的背部痛」といいます。
日常生活の中での姿勢や動作のクセが原因になることが多く、急な痛みから慢性的なこりまでさまざまなタイプがあります。
主な整形外科的原因
① 筋筋膜性腰痛症(きんきんまくせいようつうしょう)
もっとも一般的な背中の痛みです。
長時間の同じ姿勢(デスクワーク・スマホ操作)や、重い物を持つ、冷えなどが原因で筋肉や筋膜に炎症が起こります。
特徴
- 鈍い痛みやこり感が中心
- 動かすと痛みが強くなる
- 安静や温めると軽快する
対処法
- 姿勢を正しく保つ
- 温熱療法やストレッチ
- 湿布・鎮痛薬の使用
② 椎間関節症(ついかんかんせつしょう)
背骨同士をつなぐ関節が炎症を起こしている状態です。
加齢や姿勢の悪さ、負担のかかる動作が続くことで発症します。
特徴
- 体を後ろに反らしたときに痛みが出やすい
- 立ち仕事で痛みが強くなる
- 動き始めよりも長時間同じ姿勢で悪化
③ 椎間板ヘルニア
背骨のクッションである「椎間板」が飛び出し、神経を圧迫して起こります。
首(頚椎)や腰(腰椎)で多くみられます。
特徴
- 背中だけでなく腕や脚に痛み・しびれが出る
- 咳・くしゃみで痛みが増すことも
- 長引く痛みは神経圧迫のサイン
④ 圧迫骨折(高齢者に多い)
骨粗しょう症によって背骨がつぶれる骨折です。
軽い転倒や、くしゃみなどの小さな衝撃でも起こることがあります。
特徴
- 背中の中央や腰に鋭い痛み
- 寝返りや立ち上がりで強くなる
- 徐々に背中が丸くなる
注意点
放置すると変形が進み、慢性的な痛みが残るため、早期の整形外科受診が必要です。
⑤ 脊柱管狭窄症
加齢による背骨の変形などで神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される病気です。
特徴
- 背中や腰の痛みに加え、足のしびれや脱力
- 歩くと痛みが強くなり、座ると楽になる
- 進行すると歩行距離が短くなる
⑥ 肋間神経痛
肋骨の間を通る神経が刺激されて痛みを生じる病気です。
帯状疱疹の前兆として起こる場合もあります。
特徴
- ピリッ、チクッとした鋭い痛み
- 体をひねる・咳をする・深呼吸で痛みが増す
- 左右どちらか一方に痛みが出ることが多い
整形外科で行う検査
背中の痛みの原因を調べるため、整形外科では以下のような検査を行います。
- X線(レントゲン)検査:骨の変形や骨折を確認
- MRI検査:椎間板や神経・筋肉の状態を詳しく調べる
- CT検査:骨の微細な異常を評価
- 触診・姿勢チェック:筋肉の緊張や動作時の痛みを確認
整形外科的背部痛の治療法
保存療法(まずはここから)
- 湿布や痛み止めの内服
- 温熱療法・電気治療
- ストレッチ・リハビリテーション
ブロック注射
- 神経や関節の炎症を抑える注射
- 強い痛みのある場合に効果的です。
手術療法
- ヘルニアや脊柱管狭窄症などで神経圧迫が強い場合に検討されます。
背中の痛みを予防するには?
- 長時間同じ姿勢を避ける(1時間に1回は立ち上がる)
- 背筋・腹筋をバランスよく鍛える
- 正しい姿勢を意識する
- 冷えを防ぐ(冬場の冷えは筋肉の緊張を強める)
- ストレスをためない
まとめ|背中の痛みは放置せず整形外科へ
背中の痛みの多くは整形外科的な原因によるもので、
筋肉のこり・関節の炎症・神経の圧迫などが関係しています。
軽い痛みでも長引く場合や、しびれを伴う場合は早めに整形外科を受診しましょう。
早期に正確な診断を受けることで、慢性化を防ぎ、再発しにくい身体づくりが可能になります。

