【腹部超音波検査前のトイレ】見え方の違いを画像で解説!

腹部エコー

検査前のトイレについて詳細解説

腹部超音波検査(エコー検査)を正しく、スムーズに受けていただくためにいくつか注意点があります。
それが、「トイレ(排尿)」のタイミングです。それでは詳細解説していきます。

なぜ「トイレ(排尿)」のタイミングが重要なのか?

検査前にトイレに行ってしまうと…

 膀胱がしぼんでしまう。
 袋状の臓器なのでしぼんでしまうと内部が見えづらくなります。


 男性なら前立腺が、女性なら子宮・卵巣の観察が難しくなる。
 簡単に言うと膀胱内の尿が溜まっている空間を利用すると前立腺や子宮・卵巣が見やすくなる事が多いです。

トイレを我慢しすぎてしまうと…

 お腹を圧迫して検査をする為、トイレに行きたくなってしまう。
 検査中は機械をお腹にあてながら、時には圧迫したりもします。
 我慢しすぎているとトイレに行きたくなり、苦しくなってしまいます。
※検査は約10分かかります。検査中でも一言相談していただければ途中でトイレに行くことは可能です。


 膀胱がふくらみすぎてかえって見えづらくなる。
 膨らみ過ぎて周りの消化管がかぶってきてしまうと見えづらくなります。


3. 我慢しすぎると尿を作っている腎臓にも変化が起きてしまう。
 膀胱に尿がたまりすぎると、腎臓の見え方が変化して、実際には問題がないのに「異常」と判断される事もあります。場合によっては他の検査で精査を勧められる場合もあるかもしれません。

エコーくん
エコーくん

検査的に膀胱に溜まっていた方が良いですが、我慢のしすぎよくありません。
「少し尿がたまっている」状態がベストです!
我慢しすぎは身体にも検査的にもあまり良くありません。何事も適度に。


じゃあ、どのくらい我慢すればいいの?

とてもよく聞かれる質問です!

人によって「尿意」の感じ方が違うので一概には言えませんが、私の経験上の超個人的な目安を紹介します。

目安リスト(どれか1つでも当てはまればOK!)

  • トイレに行けば「まぁ出るかな」という感覚
  • なんとなく「5割くらいは溜まってる」感じ
  • 最後にトイレに行ってから2時間以上経っている(その間に飲水あり)

このうちどれか1つでも当てはまれば、膀胱の状態は良いであろうと考えます。

※検査をしてみて、膀胱の状態が不十分であればもう少し時間をおいてから検査をする場合もあります。

急に検査が入った場合は?

「急に調子が悪くなって病院・クリニックに来たからそんなの知らないよ。」
「突然検査をする事になったから準備ができていない。」

そんなときも大丈夫です!
私たちはその時の状況で最善の検査を行います!

状況によっては「もう少し尿をためてから検査しましょう」とお願いすることがあるかもしれませんが、その際はご協力いただけますと幸いです。

もし、急いでいて尿をためる時間もない時は
その時に見える範囲内で検査をするか、検査を後日行うか。医師の判断になります。

エコーくん
エコーくん

個人的には、今調子が悪いのであればその時にとにかく検査をする!
検査をして、もう少し良い状態で検査してほしい…と医師が思ったなら、後日か時間を空けて検査をする。というのが良いと思います。

なぜなら、思っていなかった意外な場所に病気が潜んでいることがあるからです。

後日改めて再検査になった場合は余程の事がない限りは、再検査分の費用はかからないです。

【画像比較】実際にどれだけ違うの?どう見えるの?(膀胱編)

トイレに行く前とトイレに行った後の膀胱を比較してみましょう。

トイレに行く前

トイレに行った後

🔴 赤い丸 → 膀胱
🔵 青い丸 →前立腺

検査技師
検査技師

トイレに行く前は膀胱内に尿があり内部も良く観察できます。前立腺も美しく見えますね。
逆にトイレに行った後は膀胱はしぼみ切ってしまっていて内部は全く見えない状態です。前立腺も全体の形はわかりますが、暗くなっていて詳細はわかりづらくなっているかと思います。


まとめ

  • トイレは我慢しすぎず・早すぎずが理想
  • 「なんとなく溜まっている」状態がベスト
  • 急な検査でも心配いりません!

少しでも快適に、正確な検査が行えるよう、ちょっとしたご協力をお願いいたします。

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