【検査を正確に受けるために】腹部超音波検査を受ける方へお願い~パート②~

腹部エコー

腹部超音波検査は、体に負担が少なく、さまざまな臓器を調べることができる大切な検査です。
正確な結果を得るためには、被検者(患者)であるあなたのご協力が欠かせません。検査を正しく受けて、より正確な検査結果を受け取りましょう!

この記事では、検査を受ける前にお願いしたいことや注意点をわかりやすく解説します。

※パート①はこちら


検査の流れ(おさらい)

1. ベッドに仰向けになります。
2. 上半身は服を胸の近くまでまくり上げ、下半身は腰骨あたりまで下げる。
3. プローブ(機械)を直接お腹にあてて観察。
4. 息を吸ったり吐いたり、体の向きを変えながらの検査。。
5. 検査は約10~15分
6. お腹のゼリーを拭き取って終了。
7. 次の場所へ移動。

検査中の4つのお願い!

「呼吸」に関するお願い

「息を吸ってください」「息を止めてください」「吐いてください」といった声かけをします。

なぜ呼吸が大事なの?

  • 息を吸うことで横隔膜が下がり、臓器がよく見える位置に動きます。
  • 特に肝臓は肋骨の陰に隠れてしまうため、呼吸のコントロールが重要です。

できれば【腹式呼吸】でご協力ください!
胸式呼吸では横隔膜が下がらず効果が薄いです。

ですが、女性に多いですが腹式呼吸が苦手な人もいます。胸式呼吸が全く効果がないわけではないので一生懸命やってもらえたらOKです。その気持ちはしっかり伝わっています!

エコーくん
エコーくん

呼吸をサボってるのはすぐにわかります(笑)
頑張りすぎなくてOKですが、精一杯のご協力をよろしくお願いします。

「体の向き」に関するお願い

「左向いてください」「右向いてください」といった声かけをします

なぜ体位を変えるの?

  • 臓器が動いて観察しやすくなります。
  • 腸のガスの位置がずれて視野が確保できます。
エコーくん
エコーくん

姿勢の変化でより正確な診断に繋がります!

可能な範囲内でご協力お願いします。


「体の力み」に関するお願い

できるだけリラックスして下さい。

なぜ力んじゃいけないの?

  • お腹に力が入ってしまうと、機械(プローブ)が密着しにくくなり、観察がしにくくなります。
エコーくん
エコーくん

正直、くすぐったさはどうにもならないと思います…
お互いベストを尽くしましょう!(笑)


「検査結果」に関するお願い

すみませんが、検査技師から結果をお伝えすることはできません。

なぜ話せないの?

  • 医師法第17条(医師でない者による医業の禁止)という法律に抵触するからです。
  • 医師は超音波だけでなく、他の検査結果等を考慮して総合的に判断します。
エコーくん
エコーくん

「今の結果どうでしたか?」と聞きたくなる気持ちはとても分かりますが…検査結果が良かったとしても、悪かったとしても結果については担当医師からの説明をお待ちください。

私達はあくまで検査のプロです。検査機器を安全に使い、素早く正確で美しい検査結果を提出する事を突き詰めていきます。

検査の内容や疑問等はいくらでもご質問ください!


5つ目!?ちょっとした小言(笑)

特別な理由を除いて靴は脱いで下さい。

なぜ靴を脱ぐの?

  • 土足となるとやはり衛生面が気になります。
  • ベッド保護の為です。
エコーくん
エコーくん

人によっては、当たり前じゃない?と思う人もいるかと思います。ですが、感覚的には1週間に1名はいます…(笑)

検査ごとにベッドと検査機器を消毒していますが、靴は脱いでベッドに仰向けになってください。
病院によってルールが異なるかもしれませんが、基本的には脱ぐ。で間違いありません。


まとめ

腹部超音波検査を受ける際の注意点

  • 呼吸の指示に合わせて腹式呼吸を意識
  • 体位変換の指示に対応
  • くすぐったくても脱力を心がける
  • 検査結果は医師から聞く、検査については技師に質問OK
  • ベッドに上がる際は靴を脱ぐ

最後に

医療は「する側」と「される側」の協力関係がとても大切です。

する側は日々知識・技術をアップデートし、100%の力で安全かつ正確な医療を提供する事に全力になって下さい。
される側も、事前説明や検査中の指示、結果説明などにをしっかり聞いてください。

一緒に、最善の医療を目指していきましょう!


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