結論:のう胞=ほとんどは問題なし!
腹部エコー検査結果でよく出てくる所見ワードランキング1位! 「のう胞(嚢胞)」
「肝のう胞」「腎のう胞」など、いろいろな臓器に見つかることがあります。
のう胞とは、臓器の中に水がたまった袋状のものです。
ここでいう“水”は、体の中に普通に存在する液体です。

エコーくん
「水やお酒を飲みすぎたからできた」というものではありません(笑)。
つまり、のう胞が見つかっても 多くは心配いらないものです。
下の画像は少し大きいのう胞になりますがこれも問題ありません。

のう胞で注意が必要になる場合は?
ただし、すべてののう胞が安心とは言えません。次のようなケースでは追加の検査や注意が必要になります。
1. 大きすぎる場合(徐々に大きくなってきている)
- 目安は 10cm(100mm)以上。
- 大きくなると周囲の臓器や血管を圧迫し、お腹の張りや痛みの原因になることも。
- まれに破裂のリスクもある
- 何回か検査をしているが、徐々に大きくなってきている。
- 手術が選択されることもあります。
2. 数が多すぎる場合
- のう胞が多い分にはよくある事ですが、多すぎる場合は単なるのう胞ではなく、別の病気の一部として出ている可能性があります。
- 「何個までなら大丈夫?」という明確な基準はなく、数えるのが難しいくらい多い場合は注意が必要です。
3. のう胞の中に何かある場合
- 水以外に 血液成分 や 腫瘍成分 が含まれているときです。
- 血液があれば出血、腫瘍成分があれば癌の可能性を疑うこともあります。
4. 膵臓にできたのう胞
- 膵臓にあるのう胞は特に注意が必要です。
- 小さくても、たとえ1個でも、他の病気が隠れている可能性があるため、CT・MRI・超音波内視鏡などで精密検査をすることが多いです。
まとめ
- のう胞=ほとんどの場合は心配いらない!
- ただし次の場合は要注意です。
- 大きすぎる(10cm以上)
- 数が多すぎる
- 中に水以外のものがある
- 膵臓にある
腹部超音波検査で「のう胞があります」と言われても、まずは落ち着いてください。
多くの場合はほぼ問題なく、健康診断などでたまたま見つかります。
しかし、医師が追加検査をすすめた時には 「念のため慎重に調べたほうが良い」という事なので、安心するためにも追加の検査を受けるようにしましょう。
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